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こども保険や学資保険のしくみ

子どものための保険というと「学資保険・こども保険」を連想される方が多いかと思います。まずはこれらの保険についてどんな保険なのかを知りましょう。また、昔と今とでは運用環境がことなりますので、昔の認識をお持ちの方は改める必要があるかもしれません。


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昔ほど魅力じゃないことをまず知っておく。

今あなたが20代~30代前半の若い世代なら親御さんなどから学資保険(こども保険)を強く勧められている人も多いかもしれません。

まず、今の20代~30代前半の両親の方は基本的に、学資保険が相当有利な時代の方だったということを知る必要があります。

昭和50年~昭和60年くらいが生まれの方のご両親が学資保険に加入していた場合、当時はおよそ5%~6%もの予定利率が適用されていました。
ちょっと誤解はありますが、保険に預けておけばこれくらいの利息がついたということです。。

その一方、平成25年の予定利率は1~1.5%程度。これと比較して相当低い水準ということが分かるかと思います。

親の世代はきっと学資保険に入っていたら相当助かった世代になります。だから、子であるあなたにも善意で勧めているわけですが、今と昔は違うということを理解しておく必要があります。

 

予定利率1~1.5%って高くない!?

でも定期預金の金利が1%なんてつかない時代に学資保険で1~1.5%なら相当高いんじゃないと思うかもしれません。

確かにネットバンクのような金利が高いといわれる定期預金でも1%つくことはめったにありません。最新の預金金利は下記サイトなどをご覧ください。

ネットバンク金利ランキング(最新版)
定期預金金利ランキング

ただし、ここに学資保険(といわず生命保険全体)のカラクリがあります。予定利率というのはあくまでも「運用部分」にだけかかる利率で、保険部分にはかからないのです。

生命保険と予定利率
詳しくは上記の参考サイトを見てほしいのですが、学資保険として支払った保険料は「貯蓄部分」と「保障部分」に分けられています。この保障部分は運用されない、いわゆる掛け捨てとなります。

学資保険は運用性の高い保険であるケースが多いですが、それでも一定の保障部分は存在しているのでその分がカットされます。

学資保険の運用性を見る場合は予定利率ではなく、「解約返戻率(かいやくへんれいりつ)」を見る必要があります。解約返戻率とは、その時点で解約した時、支払った保険料に対して受け取れる解約金が何%なのかを示すものです。
(参考:解約返戻金とは

100%を超えていれば、払った保険料よりもたくさんのお金が戻ってくるということ。逆に100%未満なら元本割れしていることになります。

学資保険は保険にもよりますが、満期まで保有しても解約返戻金が100%を割るものもあります。特に保障が充実しているタイプは元本割れとなる可能性が高いです。 学資保険というと郵貯の保険が代表的かと思いますが、こちらの保険は現行の予定利率だと元本割れする仕様になっています。

それでもやっぱり学資保険がいい!という方は「子供のための学資保険の選び方」のページをご覧ください。

 

学資保険についているプラスアルファの保障

学資保険は「保険」ですから、お金を貯めるという貯蓄性以外にも「保証性」も存在しています。まず、学資保険の保障部分については「園児総合保険(子供総合保険)は必要か?」でも説明している通り、「他人への損害賠償保険」「両親が死亡した場合などの育英保険」「自分(子供)の怪我などの保障」などが挙げられます。

ちなみに、こうした保障部分を手厚くするとその分、支払う保険料に占める保障部分が大きくなるため、最終的な返戻率は小さくなってしまいます。

そのため、近年の学資保険のスタンダードとしては保障は最小限にして収益性(最終的な返戻率)を高めるような商品性となっていることが多いです。

 

その他の教育資金の積立、貯め方について

保険以外にも教育資金を積立していく方法として「預金」と「投資」の二つが挙げられます。それぞれの特徴についてはリンク先のほか「子供の教育資金を準備する3つの方法を比較」でも詳しくまとめているのでご一読ください。

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